2010年5月21日金曜日

会津の峠001 ~小峠~

ところで、下の地形図をご覧いただこう。
九十九折れの途中から南へ伸びる道があるのが確認できるだろうか?

2008年の大峠探索のさいMRさんが水源涵養保安林の地図を撮影していた。
いままで気がつかなかったが本道のほかに道があるのである。
そして地形図のほうを確認すると実線と点線で根小屋から大峠至る道が確認された。

なんという不覚。今まで何回も大峠にいったし地図も確認していたがこの道は完全にスルーしていたのである。
そしてこの道が大峠の旧道である事を知ったのが昨年末の沼尻林道探索のさいに見せてもらったコピーだったのだ。
幸いこの道の大峠側入り口は心当たりがあった。
そのときの探索がこちら。
http://kumagorou157.blogspot.com/2009/10/blog-post_10.html

今回も同じように大峠側からの探索を行った。

まずはこの道の背景から。
聖書によるとこの道は大滝から根小屋集落を通り白水沢を右手に見ながら長者屋敷、釜の口、中小屋から小峠に向かい大峠に至るという。
そしてこの道は天正年間以来の米沢裏街道でもっとも古い峠道だそうだ。
現在の地形図には長者屋敷、釜の口、中小屋という地名はなく、当然小峠というのも無い。
しかし、鉱山があった頃は雪崩の少ないこちらのルートから坑道補修の先発隊が利用した。
近年は涵養保安林や植林のために道が整備されたことがあるらしく歩くのに支障が無いレベルと記されている。
せっかく大峠に来たので欲張ってこちらも覗いてみた。

しっかり道がありますね。
前回探索時は気がつきませんでした。もしかして藪が薄いから?

ここは水源涵養保安林なのです。
証拠を発見。

このほかにも保安林を示す木の杭やコンクリの杭もありました。

一部泥濘と路面崩壊によるところがありましたがおおむね路面は良好。
今回は徒歩で探索しましたがもしや車両の通行もありえるか?
などと考えているとだんだん水の音が聞こえてきます。

途中から雨が降り始めたのでその水音の場所までいって引き返そうと思っていました。

じわじわと標高を下げながら歩いていくと沢発見。
と同時に引返し確定。


見ての通り沢で道が分断されています。
それでも対岸に道が見られましたのでまだまだトレースできそうです。
そしてここにも看板がありました。

地形図から判断するとまだまだ序の口。矢印地点までしか到達していないようです。


さて、次回探索はどうしよう。
MTBで大峠側から下るか、それとも根小屋側からバイクでアタックするか・・・

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熊五郎 さんの投稿 @ 23:25   2 件のコメント

2010年5月20日木曜日

会津の峠001 ~大峠~

聖書「会津の峠」新版、旧版の上下巻を参考に今なお多くの人、物が通行している峠から歴史と共に藪に埋もれてしまった峠を訪れてみよう。
言いだしっぺはリンク先「Digital Touring Magazine DTM-2~バイクでゆく福島の林道・廃道~」の管理人MRさん。去年の秋に訪れた沼尻林道散策のさい昼休憩のときに見せてもらった数枚のコピー。
それこそ会津の峠からの抜粋したコピーであった。
会津という地は周囲を山に囲まれているためかなりの数の峠がある。
その数なんと100を越える。どれだけ回れるか面白そうじゃない?というのがMRさん。
ちょうどその頃GPSロガーを手に入れ自分の通った道を見る楽しみを見つけた私は面白そうですねと乗ってしまう。
一口に会津というがその面積は相当なものだし今はまったく交通の無い物件もある訳で・・・到底そう簡単に回れるものではない。気長にいってみようと思う。

そんな前置きから始まったケモノ道版「会津の峠」の一発目の峠はご存知「大峠」からスタート。
といっても旧道のほうの大峠。通行不能なのにいまだ国道の指定を外されていない稀有な存在。
場所は喜多方市岩月町入田付~山形県米沢市。
平成3年まではこの道が米沢市へのメインルートであり豪雪地帯ゆえに半年は通行ができなかったという国道。
歴史は古くかつては伊達政宗が会津侵攻のために開かせた峠という。
その後明治に入りかの有名な三島通庸によって車道として整備されている。

それでは行ってみよう!
国道121号線を熱塩加納方面へ向かう途中に入田付への青看がある。旧道の方はこちらへ
今回の探索は5月中旬に訪れていますが、今年は4月のおかしな寒気と降雪がありました。
この間の残雪アタックですらあの雪の状況。標高がもっと高い、そして気温の低いこちらは・・・
もしや残雪たっぷり?

2008年の秋に訪れたときに補修されていた箇所はもうすでに路盤がやられている箇所がありました。

それにしても轍が結構あるな。
地元の人が山菜採りに入っているのかな?

去年見かけた崩落が進んだ場所にはこのような処置がとられていました。
ブルーシートで覆われ番号が振られた土嚢が乗せられています。
こんな箇所が4箇所あり工事の予定があるのかもしれません。
通行止めとはいえまだまだ生きている道なんですよ。ここは。

ところで私はここ数年欠かさずこの峠に散策に来ています。
何でと問われるとうまく言えないんですが・・・とにかく良いんです。
雰囲気が。
得に福島側の中盤以降のブナ林の中の雰囲気がたまりません。
いずれは冬にもいってみたいと考えるほどです(笑
ブナの合間を走る。

残雪とブナ。


そしてもうすぐ大峠随道というところで・・・

この状況。どうやら今年も一番乗りになったようです。
登りでの残雪アタックはだめですね。掘るだけ掘って前に進まないので押しが入りました。



また今年も会いに来たよ!!


風雪に耐え今なお色褪せることなく立ち続ける看板は今年も健在でした。
随道のほうは去年にまして山形側の崩落が進んでいるようです。

ここが福島と山形の県境、大峠。

きっとまた会いに来るよと下山しました。

今回のログの一部ですがこちら
写真撮影ポイントもばっちりです。

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熊五郎 さんの投稿 @ 20:19   4 件のコメント

2010年5月15日土曜日

残雪アタック

ちょっとネタにするのが遅くなりましたが残雪アタックです。

4月30日に山菜採りに行こうと友人を誘ってバイクで遊びに行ったのですが
肝心の山菜が4月の寒気にやられてまったくもって伸びていませんでした。
例年より10日以上遅れている感じです。
4月に雪が積もるくらいでしたので当然ですね。

目的を無くした我々はせっかくの休みをこのまま無駄にするまいと・・・

という訳で残雪アタック!(当然提案は私)
友人も乗り気だったので東山から安藤峠を目指すことにしました。
この安藤峠、会津の峠に載っている峠でターゲットのひとつです。
あわよくば一緒にゲットしようと思ったのです。

東山から林道を目指すと舗装が伸びていました。
その先にも測量をした形跡があったし布引山の風力発電所にいける道でもあるので
今後どんどん舗装が伸びていくでしょう。

そのせいか景観のよいところにも変化が現れています。
滝のところに新しく看板ができていました。
また、滝へ下る道にもロープが張られより安全に降りられるようになっています。



こちらは上流の瀬。
そして下の写真は道路から降りたところ。

落差10mあるそうです。この滝つぼの前を渡り対岸に行くと神社があります。
濡れないでいけるルートは見える範囲ではありません。
やはり渡河が正解?この神社に参拝する人はいるのだろうか?

先へ進みます。
この先で大規模林道との分岐になるので今回は大規模林道へ向かってみます。
この辺から日陰に残雪を見かけるようになりました。
市内とは違ってこのあたりに来ると寒いくらいです。
なんだこの気温差?もうすぐ5月って言うのにぜんぜん春らしくありません。

途中お昼を食べて残雪が多くなってきたところでアタック開始となりました。
路面にも雪が現れ始め、その量が高度を上げるに従い増えてきます。

おそらく本格アタックは初めてであろう友人。

残雪にフロントを取られてあわやコースアウト直前。
そして先行した私はここでギブアップ。

私の場合、基本的にバイクが進まなくなり自立したところで記念撮影し終了です。

路肩を行けばもっと上までいけるのでしょうが時間の制約と他の場所にも行く予定だったので
ここで引き上げました。

今回もGPSロガーを持参したのでログを見ると安藤峠まであと1~2kmというところでした。
トラックデータはいろいろなところ回ってごちゃごちゃなので今回はアップしません。
再訪したときにでも載せようと思います。

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熊五郎 さんの投稿 @ 14:19   5 件のコメント